そっか。まだ他の部活も募集中だから、ここに来ない可能性も? 早まったか、俺。
でも、あんなに叩けて、よそ行ったらもったいないよなぁ…

結局この日は、ドラム希望者に8ビートのレクチャーをするだけで終わってしまった。
吹奏楽部時代も合わせると、もう14~15人教えたことになる。
自分が身体の感覚で掴んだものを、人に説明するのってスゲー難しい。
拙い語彙力を駆使し、言葉を尽くして実際にやってみせても、伝わらない相手には伝わらない。

いや、絶対に無理ってわけじゃなくて、解るスピードに向き不向きによる差があるんだろうな。そこが待てないと、諦めるか、他のパートに流れていく。

最初はピアノを習っていた俺も、ピアノはいつまでたってもピンとこなかった。
それでも先生が好きで続けていたが、先生が引っ越してスクールから去ってしまい、他の先生から習うのは嫌で、困っていた。

そんな時、同じスクールで母が習っていたジャズドラムの先生にドラムを触らせて貰い、すぐにビートが叩けた為、誉められて調子こいて嬉しくなり、ドラムに乗り換えて今に至る。

ベースは家で親父が弾くのを眺めてたからほぼ独学だけど、タブ譜がシンプルで、メロディが弾けるリズム楽器なところが、ギターよりも魅力だった。

明日は、来るんだろうか。
頼む、来てくれ。

※本記事は、2020年11月刊行の書籍『人間関係貧乏性』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。