木島の捕縛は間もなく伝えられた。

紀子の逮捕については、彼女たちの情状酌量への微かな期待もむなしいことだと知った。

その後、トメは春日楼に自ら帰った。トメは四人の少女の前で、「私は、私の運命を受け入れることにした。美津さんが自分の命をふりしぼるようにして助けてくれたから、だから私も戦わなくちゃいけないんだ。負けちゃあいけないんだ」

一言一言をかみしめるように、何かを睨み付けるように語った。

トメは春日楼の親分に毅然と向き合い、下働きからやり直したい、そしてお金は返せないから、懸命に働きたいと懇願した。こんな事件を起こしたことは町じゅうが知っている。親分はすぐには店に出せないことをさとり、そしてトメの家族が小さな家出暮らしている姿を思い浮かべた。そしてトメの懇願を受けれた。ほとぼりが冷めれば、店に出せる。豪傑娘として売り出すことができると。

少女たちは、大人たちには失望していた。デモクラシーと言われても何か空々しく、冷めた気分だった。木島に裏切られたことが悔しかったが、それはそれで仕方がないもんだとも思えた。

※本記事は、2018年3月刊行の書籍『ブルーストッキング・ガールズ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。