肌の色

筆者が米国で学生の頃、社会科学であったかの教授から、“ある白人の研究者が「白人が他の肌の色の人種よりさまざまな点で優れている」という結論を得たいと願い、研究に研究を重ねたが、どのような観点からも、肌の色の違いにより優劣を云々するどんな証拠も得ることができなかった”という話を聞いたことがありました。

話は変わりますが、米国で生まれ世界に配信されている「スタートレック」という人気SFテレビ番組の中のお話です。

地球人とバルカン星人らからなる地球連合隊が「エンタープライズ」という名の宇宙船で太陽系外のある惑星を探査した際、その惑星の住人の二大勢力が互いに軽蔑し憎み合い、相手方を抹殺すべく争っていました。

連合隊には、なぜ軽蔑し憎み合わなければならないのかわかりませんでしたので、その理由を一方の勢力の住人に聞いてみたところ、その住人曰く「我が惑星の住人の顔は鼻を中心にして顔の左右半分が白黒に塗り分けられているが、私の顔の右側は黒いのに対し、彼ら(他方の勢力)の右側は白いではないか。あなた方連合隊の目は節穴か」ということでした。

この話を我々人類は「なにを愚かなことを」、と笑うことができるでしょうか。

(なお、この物語の顛末は、対話を勧める連合隊に対し、「過去から累積したどうしようもない憎しみのため、対話で理解・和解し許し合うことなど、惑星の軌道を変えるよりも難しい」ということで、結局両勢力共に一人を残して絶滅します。最後に残った二人をエンタープライズに迎え入れ、せめてこのエンタープライズの中で仲良く暮らすようにとの説得にもかかわらず、二人は転送装置で再びこの惑星に下り立ちます。宇宙にあるエンタープライズから確認できたことは、この惑星上で二つの生命体が死闘を演じ共倒れになるという結末でした)

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『神からの自立』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。