妻にとっては、就寝前の精神安定剤になったようだ。

妻は、「寅さん、寅さん」と言って、とても喜んで就寝前の楽しみにしてくれた。時々一緒に見て笑って楽しんだ。物語は、てき屋を生業とする、フーテンの寅こと、車寅次郎(渥美清)が、いつも大騒動を起こし、毎回、旅先で出会ったマドンナを好きになるが、失恋するか、身を引くかして、結婚に至らない。

日本全国の美しい風景を背景に描かれた人情喜劇で、毎回同じ繰り返しのストーリーだが、人の温かさ、人情の機微、生きる力を与えてくれる飽きない映画だ。

楽しくて面白い。一度見るとやみつきになる、昭和の傑作映画だ。妻にとっては、就寝前の精神安定剤みたいに落ち着きを与えた。癒やしの映画だった。49本、全部見せたが一通り見終わっても、また1作目から同じものを見せても内容を忘れていたので新鮮な気持ちで見てくれていた。2016年6月頃のことだった。

※本記事は、2020年8月刊行の書籍『認知症介護自宅ケア奮闘記 私の知恵と工夫』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。