一九八五年から必須アミノ酸として加わったヒスチジン

・特に子どもに不可欠のヒスチジン

大人は体内でヒスチジンを合成できますが、子どもは体内で合成できないため、一九八五年から必須アミノ酸として加わったのがヒスチジンです。血液のヘモグロビン中に多く含まれ、乳幼児の発育、赤血球や白血球の形成に欠かせないアミノ酸です。神経機能をサポートして情報伝達を強化したり、脂肪の分解をうながしたりします。

また、体が酸化するのを防ぐ抗酸化作用があり、紫外線によるダメージから皮膚を守ってくれます。ちなみに、ヒスチジンから作られるヒスタミンは、通常は脂肪細胞などに存在しますが、外傷や薬物、アレルギーを起こす原因物質が体内に入ってくると放出され、かゆみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こします。

ヒスタミンには大切な役割がもう一つあります。脳の満腹中枢を刺激して「もう、おなかいっぱい」というサインが早く出るので、食べすぎを防いでくれます。

※本記事は、2020年10月刊行の書籍『喰い改めよ! あなたはあなたが食べたものでできている』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。