各国によって大きく異なる思惑

南米チリで開催予定であったCOP25は、反政府デモを受けて自国での開催を断念したチリに代わってスペインのマドリードでチリを議長国として2019年12月2日に始まり15日に閉幕しました。

懸案の「市場メカニズム」については、技術的に非常に複雑であり、各国によって思惑が大きく異なるために、可能な限り抜け穴のないルールに合意できるかが問われていましたが、結論的には合意に至ることはできず、2020年イギリスのグラスゴーで開催されるCOP26に再度先送りされました。

とは言え、2020年から実施される協定のルールのほとんどは決定されていますので、国同士で排出枠を取引する点が決まらなくても、運用に大きな支障はないものと考えられます。

なお、遺憾にも、自国の経済・エネルギー構成の理由などを背景にして、パリ協定の牽引役であった米国が2019年11月にこの協定からの脱退を国連に正式に通告しています。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『神からの自立』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。