検査の結果は翌日になるとのことだったが、薬は処方された。診察料は600ルピー(約1800円)で、薬は町の薬局で買うシステムで265ルピー(約850円)だった。

このとき以外に病院に行ったのはODAの仕事や、見舞いで訪問したときだけで、幸いなことにインドの医者にかかったのはこの1回だけで済んだ。インドの病院は衛生上の問題や、薬が強過ぎる点が心配だが、マラリアやウィルス性熱のような地域特有の病気は日本・シンガポールよりインドで治療したほうが適しているだろう。

ある日本人駐在員が、休暇で欧州旅行中に高熱を発し、パリで病院に行ったところ、インド駐在と分かると、風土病の恐れがあるからインドに帰って診てもらえと言われたそうだ。インドに戻り診てもらうと、やはりマラリアだった。フランスならアフリカのマラリア感染者がいると思うが、医者に言わせると、その土地の病気に効く薬、対処法があるようだ。

インドの病院にはなるべく行かないようにして、どうしても行かざるを得ないのなら絶対に私立病院にすべし。

※本記事は、2020年10月刊行の書籍『多様性に溢れる悠久の国 何でもありのインド』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。