インドの薬は強過ぎると言われていたが観念して処方通り飲んだところ、毎晩の汗にアリナミンよりはるかに強烈な匂いが付く。数日で熱は引いたがベッドのシーツ、マットレスまで匂いが染み込んだため、メイドに毎日シーツは洗濯させていたにも関わらず、消臭剤など持っていなかったので、ベッドの匂いが消えるまで一カ月以上かかった。

インドはエイズも多い。インド政府も対策に頭を痛めていて、インドに駐在する外国人にはエイズ検査が義務付けられている。

インド国内のエイズ患者が過去10年間の累計で200万人にのぼり、毎年30~40万人死亡すると言われる。そんな国に駐在するために、何でエイズ検査陰性の証明書が必要なのだと文句を言いたいが、こればかりは通るわけがない。

日本で検査してこないとインドで検査を強制されるため、駐在員は全員赴任前に指定された日赤で検査している。したがって、インド駐在員はエイズに罹っていないことは間違いないが、検査は最初の駐在申請時しか要求されないため、その後も罹病していないとは保証できない。インドにはウェイトレスはいないが、娼婦・街娼・小銭稼ぎの村娘もいて、利用した日本人もいた。

インドに行くときには、強い下痢止めを持参することはもちろんだが、熱帯性感染症にはかからないように注意が必要。特にエイズは要注意ですよ。

※本記事は、2020年10月刊行の書籍『多様性に溢れる悠久の国 何でもありのインド』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。