精神的ストレス

ストレスがアトピー性皮膚炎を悪化させることは知られています。私の場合、大学受験期にアトピー性皮膚炎を発症しましたが、この受験は精神的にも肉体的にも大きなストレスになります。しかし今や試験を受けることは、あらゆる世代において避けては通れないものになってきています。

"楽しくやれば良い”と言われる向きもありますが、さしたる目標もなく勉強が好きでもなければ、楽しく出来るわけもありません。

特に今、世情が不安で生きがいや目標が見出せない大人も多い中、前が見えない、見ようともしない子供も多くなるのは無理もないと思います。アトピー性皮膚炎の対応同様、上手に引っ張ってあげる必要がありそうです。

そういったことを含め、ストレスから逃れるのは難しそうなので、少しずつ解消していくことが重要になってきます。常に勉強や仕事のことばかり考えていると能率も落ちるので、何かリラックス出来ることを持つことが大切です。

私の場合はスポーツが好きで高校1年生まではよく動いていたのですが、受験期にはほとんど動かなかったのは良くなかったと思っています。特に高校3年生の時は気分転換が下手でした。

家から学校と塾を自転車でわずかな時間往復するくらいでほぼ動くこともありませんでした。予備校時代は息がつまる寮生活でしたが、寮から予備校まで片道40分の自転車通学、同じ受験をする仲の良い友達がいつもいる生活、さらに静かな環境だったことは精神的に良かったと思います。

今、学校では勉強の問題だけでなくいじめの問題などもあります。社会に出てからは、仕事の問題、ハラスメントの問題とストレスの元になりそうなことはたくさんあります。その中で、いかに体に悪影響を及ぼさないように生活するか。

難しいですが少しずつでも解決しながら進んでいかなければなりません。

※本記事は、2020年11月刊行の書籍『かゆみの処方箋』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。