ブルーストッキング・ガールズ

7

「紅林先生」

美津が声を上げた。

「あっ、木島潔!」

晴が叫んだ。

「ご無事だったんですか」

美津が心配そうに尋ねた。

「心配してたんですよ」と晴。
「淺野さん、本当にごめんなさい。私たち警察に追われているの。みなさんにこんな迷惑をかけるなんて……夜、夜までの間でいいの……暗くなったらすぐに出ていくから」
「すまない。昨日の二回目の講演会にね、官憲に踏み込まれてね、鬼ごっこの最中さ」
「何だか、ワクワクしちゃうな」
「晴さん」

多佳がたしなめる。

「だって、こんな狭い所に……冗談じゃない、ここは病室だ。私は病人だ」と美津は思ったが、この運命に対峙しようと決意していた。晴はもう興奮している。

「木島先生、先生はなぜ逃げなければいけないのでしょうか? 先生のおっしゃってることは、とても正しいことだと思うんです」
「どうしてなんだろうね。当たり前のことを、当たり前のように言う人間がいることが、気に入らないんだろうね」
「ごめんなさい、本当に。あなたがトメさんね」

紀子が尋ねると、トメはこくりと頷いた。

「君の話は石田多佳君から聞いたよ。君も戦っているんだ」