厄介なのは「クレーマー」と称される人たちだ。金や物を欲しさに何回も電話してきて、必要以上の代償を要求する。

しかし、その要求を吞むことはなく、あくまでも毅然とした態度で粘り強く対処した。そうしていれば「この会社からは金はとれない」と悟るのだろう、やがてクレーマーからの連絡はこなくなった。

トラブルには外的要因と社内の要因がある。外的要因を解決する基本は「原因」「経過」「結果」を精査して対処方法を明らかにすることである。

冷静さとスピードも大切だ。感情的になるのは慎むべきで、相手と粘り強く交渉し先方に熱意を感じ取ってもらうことだ。逆に過度に謝って付け込まれないようにすることも肝要だ。

社内の要因は人的な要因が多い。経営者並びに経営幹部の仕事に対する考え方がコンプライアンスを無視し、社員を犠牲にして金儲けに走るケースが少なくない。一時的には利益が出ても長続きせずトラブルに発展するものだ。

※本記事は、2020年10月刊行の書籍『復活経営 起業して50年 諦めないから今がある』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。