3.海洋汚染

海洋を汚染する主なものには、

(イ)河川から流入する農薬や工場から排出される色々な有害物質、
(ロ)海底油田の重油漏れやタンカーからの重油流失、
(ハ)長期間分解されないプラスチックごみ、
(ニ)核物質による放射能、

等があります。

これらは海洋の自浄作用により浄化されるものもありますが、自浄を超える負荷がかかれば海洋環境が破壊され、海洋生物には不都合な生態系に変化して行きます。生物は病み、最悪の場合は多くの種が絶滅することになります。

このような海洋生態系の変化は、海洋に止まらず逆流して、陸上・河川・湖沼の生態系に波及し、地球全域の生態系が破壊されることになります。

海洋汚染から生じている数ある例の中の一部を挙げますと、

(い)海水中に窒素やリン等が増えて栄養分過多になり藻類が異常増殖して赤潮が発生、
(ろ)河川から流入した有機物質が腐敗し水中の酸素が欠乏して生物が死滅して硫化水素を発生し青潮が発生、
(は)農薬などのホルモンの分泌を阻害する物質が内分泌を混乱するように作用し、生物の生殖能力が著しく低下、
(に)有害物質に汚染された魚介類を食したことによる病魔(有機水銀中毒による神経疾患の水俣病等)、
(ほ)重油による魚介類や海鳥の汚染、
(へ)プラスチックごみを飲み込む魚類や海鳥、
(と)微粒子となり海水に混じり込んでいるプラスチック汚染(生物に対する作用はまだ良くわかっていない)、
(ち)核物質による魚介類への放射能汚染、

等さまざまなものがあります。