このように二酸化炭素の増加による気温の上昇は地球環境と生態系へ限りのない悪影響をもたらします。

大気中の二酸化炭素の濃度は20世紀の初めには300ppm(1ppmは百万分の1)であったものが、現在(2018年)では既に温暖化の危険水準である400ppmに達していると言われています。温暖化のもたらす様々な悪影響(気候変動、対生物等)は既に深刻に顕在化しています。

(2)砂漠化

森林が減少し裸地となりますと、表土が吹き飛ばされたり雨で流されたりする浸食により砂漠化が地球全域で進行し、農地は失われ農作物の生産が減少し食糧不足になります。砂漠化は単なる干ばつの結果ではなく、計画性もなく森林を濫用し破壊したことがもたらした人為災害にほかなりません。

(3)野生動物の絶滅

森林の減少・破壊は、多くの野生動物の食物と生息域の減少・破壊を意味しますから、多くの野生動物の絶滅をもたらしています。その数は現状1年に2~4万種に及ぶとも推計されています。果実の受粉の多くを担っている蜜蜂が絶滅すれば、それだけでも、人類も絶滅すると言っても過言ではありません。

(4)食物連鎖の崩壊

緑色植物の減少・消滅は、それらを食する動物の減少・絶滅につながり、食物連鎖(食う食われる関係)が損傷・崩壊することになり、動物の減少・絶滅を招来します。食物連鎖の頂点にいる我々人類も例外ではありません。というより、食物連鎖の頂点にいる我々人類が一番の被害者になります。自然を破壊した人類が自然から逆襲されている自業自得の構図です。