3 玄米は栄養の宝庫

玄米のすばらしさについては、今さら私が申すまでもなく、多くの学者や研究者がすでに指摘しています。

マルチ栄養食品とか完全栄養食品といわれるように、玄米には数十種にものぼる栄養成分が含まれています。ここでは、主な栄養成分とその効用についてお話ししたいと思います。

白米より栄養価の高い玄米

収穫後の米の籾殻を除いたものが玄米です。精米機で果皮や種皮、でんぷん層、胚芽を取り除き、胚乳だけになったものが白米です。実は白米が捨て去った部分に多くの栄養成分が含まれているのです。

それまで白米を食べていたけれど玄米に変えたという人に聞いてみると、「毎日お通じがちゃんとある」「便の色がきれいになり量も増えた」「朝スッキリと目が覚めるようになった」「疲れにくくなった」「集中力が持続する」「貧血でフラフラしなくなった」という声が多く寄せられます。

白米を玄米に変えただけで、おかずのメニューは変わっていないという人が多いことから、前述した数々の効果は、やはり玄米に含まれるさまざまな栄養によるものと考えられます。

言うまでもなく自然乾燥した玄米は発芽しますが、白米は発芽しません。なぜなら、発芽に必要な栄養が除去されているからです。これこそが「玄米のチカラ」。玄米と白米の栄養価の違いは明らかなのです。

玄米に含有する栄養成分は六十種類以上ですが、もっとも注目すべきものを記載します。

[図1]玄米、胚芽米、白米の違い
籾殻だけを取り除いたものが玄米。玄米からぬかを除き胚芽を残したものが胚芽米。胚芽も取り、胚乳だけになったものが白米。
※本記事は、2020年10月刊行の書籍『喰い改めよ! あなたはあなたが食べたものでできている』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。