⑦路上の食事かす

大都市のほんの一部の道路では禁止されているが、その場所以外はどこの道路でも歩道上に屋台があり軽食・飲物・果物などを売っている。この残りかすは路上に捨てられるし、コルカタでは市内のところどころにイギリス人が作った井戸(薄茶色の地下水)があるから食器まで路上で洗っている。

したがって、路上は食べかすやごみが多くなり、それを狙ったカラス・犬などが集まっている。時には歩道を屋台とごみで占拠され、車道に出ないと通れないところもある。食べかすの投げ捨て、食器洗いのはね水を避けて、乱暴運転の車に気を付けながら車道を通れるようになるには数カ月はかかる。

どうしてここまで汚い環境で平気なのだろうと思うほど、インドの衛生環境は悪い。日本人の除菌・抗菌好きも、ある意味異常だと思うが。

[写真] 路上で水浴びをする人々も
    (提供:Lovely Planet)
※本記事は、2020年10月刊行の書籍『多様性に溢れる悠久の国 何でもありのインド』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。