第2章 補助金の論理

3 グループ補助金

グループ補助金とはどういうものか

これまで述べてきた公共性という概念には直接は当てはまらないが補助金が必要であるというケースがある。災害からの復旧、復興のための補助金だ。

2011(平成23)年の東日本大震災は特に東北地方に甚大な被害をもたらした。その復旧のためにさまざまな補助金が創設されたが、ここではそのなかの一つである、「中小企業等グループ施設等復旧整備補助金」について考えてみたい。この補助金は「グループ補助金」という略称、通称が定着しているので、以下でも「グループ補助金」と記述する。

グループ補助金を取り上げる理由は、私が宮城県に期限付き職員として採用され、経済商工観光部に配属になりグループ補助金の交付事務に従事したので、内容について精通した結果、この補助金ほど補助金についての考え方、補助金の論理について考えさせられるものはないと思ったからだ。

グループ補助金は、東日本大震災で被災した中小企業がその施設・設備を復旧・整備するための補助金である(2016(平成28)年の熊本地震の被災中小企業にも同様のスキームで実施されている)。復旧に要する経費の4分の3が補助金として交付され、残りの4分の1は自己資金か銀行借入れでまかなわれることになる。