「わかったわ。じゃぁ、とにかく来週も来ます。ちゃんと食べてから来るから、一時半か二時に来ます。いいですか? 先生」
「先生なんて、やめてくれよ」
「絵の先生とモデルじゃ、いけない?」
「好きにしたまえ。じゃぁ、来週」と言って、キャンバスとイーゼルを持って、神矢は部屋を出て行った。

私は一人で服を着て、帰った。

次の日曜日、午後二時に、私は神矢のマンションへ行った。リビングにいるよう言われ、ソファーに座った。

「よく来たね」
「もちろん。モデルですもの。先生」
「だから、先生はやめてくれよ」と言って、神矢は笑った。
「ベッドルームは暗すぎるから、ここで描かせてくれ」
「えっ?」

私は明るく広いリビングで裸になる事に、ビクッとした。この日は、ジーンズをはいて、白いブラウスを着ていた。

「明るくて……恥ずかしいわ」と私は言い、なかなか脱げずにいた。「脱がせてあげるよ」と神矢が言い、向かいから立ってきて、私の隣に座った。

私は目をつむった。彼は器用にブラウスのボタンをはずし、肩から脱がせた。キャミソールも上手にまくり上げて脱がせてくれた。

ブラジャーのホックも簡単にはずし脱がせた。彼は手慣れていた。

「下は自分で脱いでくれ」と言って、彼はソファーから立ったようだった。

※本記事は、2019年6月刊行の書籍『愛』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。