句集 曼珠沙華【第19回】
「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。
みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。
蛇苺 踏まれて 燃えて 童女も消え
八月の 遠景 海に 墜つ少女
冬の夜の 天心 から泣き 少女霊