なかでも私が今回参加した米国リウマチ学会は最も大きな会議で、今年は世界中から1万4000名もの医師や医療関係者が参加しました。

日本のリウマチ学会は、関節リウマチに関する話題が中心になるのですが、米国リウマチ学会では、関節リウマチのみならず、いろいろな膠原病や痛風も熱心に討議されていて、まさに当センターの「膠原病リウマチ痛風センター」という名称がドンピシャの学会です。

当センターからも11名の医師が参加し、たくさんの演題を発表しましたが、そのほとんどは膠原病リウマチ痛風センターで日々行われている診療の中から得られた知見です。皆様のご協力に深く感謝いたします。

膠原病リウマチ痛風センターではとても多くの患者さんが受診されますが、私は、そこで得られたいろいろな情報を、当センターで受診しておられる患者さんの医療に還元するだけではなく、日本全国の患者さんにも、そして全世界の患者さんにも利用していただきたいと思っています。

そして、地球上の無数の患者さんたちが、少しでも病の苦しみから逃れられるように、少しでも早く快癒できますように、微力ではありますが精進を重ね、力を尽くしていきたいと思っています。

今回の米国リウマチ学会は、カリフォルニア州の最南端にあるサンディエゴという都市で開催されました。サンディエゴは今から30年近く前に私が3年間留学し、リウマチ学の研究をした思い出の地です。サンディエゴはずっと好天気で、眩しい陽光と涼やかな風を満喫して参りました。

日本もここしばらくは秋晴れが続く予報です。穏やかな気候が続きますことを、皆様の病気が落ち着いていますことを、そして一刻も早く快癒に向かいますことを、心より祈念いたします。

※本記事は、2019年1月刊行の書籍『リウマチ歳時記』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。