見合いをした彼女には申し訳ないとお詫びの手紙を書きました、彼女からは悲しげな返事が来ました。このお母さんがもし私に会いに来なければ、彼女との縁はなかったでしょう。

後日、彼女が私の家に遊びに来ました。赤い水玉模様のワンピースに下駄を履いてきました。私の妹はおかしくて、くすくすと笑っていたそうですが、その突拍子もないところが彼女の魅力かなと私は思うようになりました。

彼女は私より七つ年下です。年が離れていると、考え方にかなりの違いがあります。

それに加えて、彼女は周りが何と思おうが、全く気にしない一風変わった神経の持ち主です。そこに私の常識は振り回されていきました。

ある時、彼女から電話がありました。「自動車学校に行きたいのでお金を貸して!」と、さらっと言うのです。私は「ああ、いいよ」と応えていました。

自分が金欠で困っているのだから、人に貸せるお金など持ち合わせているわけがないのです。それを何とか工面して、彼女に渡している気の弱い自分がいました。彼女の術中にはまり、彼女は免許を取得、おかげで私の免許取得は三年遅れることになりました。

交際を始めて半年後に結婚式を挙げました。公民館でのささやかな式でした。

※本記事は、2017年11月刊行の書籍『霧中の岐路でチャンスをつかめ』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。