第二章 ゼロからのスタート

妻との出会い

ある日、二人前食べる彼女のお母さんから電話があり、私に会いたいと言ってきました。数日後、お母さんが指定する駅前のレストランで会うことになりました。

お母さんはメニューを見ながら「何がいい?」と言いました。「僕はカレーでいいです」と答えました。

食事をしながら、お母さんが言いました。「うちの娘を嫁にもらってほしい」と、いきなりでした。私は喉にカレーがつかえそうになりましたが、ぐっとのみ込みました。そして「付き合ってもいいです」というようなことを言ったかどうか、実はあまりよく覚えていません。

「どうして私のことを知ったのですか?」と聞くと、「ある子供たちの集いで、あなたが話していたお話がとてもよかったの。この人なら、うちの娘を嫁にもらってほしいと思ったのよ」と。お母さんは、小学生の下の娘を連れて子供の集いに参加していたそうです。

そこに親御さんたちも参加していたことを思い出しました。人の出会いのきっかけとは、どこでどうつながっていくのか不思議な感じがします。「この親にしてこの子あり」と思いました。