あふみの海葦の若葉による波の しきりに鳴けりよしきりの声
*よしきり ウグイス科の小鳥。
竹生島空のまほらにほれぼれと 翼をまはす青鷺あふぐ
近江なる商人の街白壁の 蔵は運河に沿ひて並べり
※本記事は、2019年9月刊行の書籍『歌集 秋津島逍遥』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 秋津島逍遥【第45回】
“忘れえぬ旅をまたひとつ三十一文字に封印す”
――日本の面白さに旅装を解く暇もない
最果ての無人駅から、南の島の潮の香りまで、まだ見ぬ土地に想いは募る。
尽きせぬ思いが豊かな旅情を誘う、味わい深き歌の数々を連載にてお届けします。
あふみの海葦の若葉による波の しきりに鳴けりよしきりの声
*よしきり ウグイス科の小鳥。
竹生島空のまほらにほれぼれと 翼をまはす青鷺あふぐ
近江なる商人の街白壁の 蔵は運河に沿ひて並べり