第二章 教育の目的は子どもの幸せ

(3)「子どもの幸せ」について考えたことがありますか

それでは、先ほどから何度も出てくる「子どもの幸せ」とはなんでしょうか。この根本にして究極の問いを、全ての人に、自問自答してほしいと思います。

誰もがわが子や、わが生徒の幸せを願っているということは確かなことです。「子どもを幸せにしたい。」という言葉はよく聞きます。しかしこの「幸せとは一体なんなのか」ということについては、具体的に、あまり議論されていないように思います。

逆に問いたいのですが、教師同士や親同士で、「子どもの幸せ」とはなんなのかについて真剣に考え、話し合ったことがありますか。多くの人はこの「ど真ん中」を意外にも話し合えていないことに気付くのではないでしょうか。

もちろん正解があるわけではありません。だからこそ、考え話し合うこと自体に大きな価値があると思っています。子どもの幸せとはなんなのかを考えたら、自然と「子どもが幸せになるために、どんな教育をするのか」が見えてくるのではないでしょうか。

学校の教師も、あまり同僚と話し合ったことはないのではないでしょうか。そのため、教育方針も、個人の考えによっている場合がほとんどです。

そこで私は、年度初めに同じ学年に配属になった人たちと「子どもが幸せになるために、どんな教育をするのか」について意見交換をしたらよいと思います。そのような共通認識がある集団が1年間行う教育には、必ず一貫性が出てきます。ゴールが決まっていないのに、「よーい、どん」と言われても、全力で走ることはできないからです。

では、私が考える「子どもの幸せ」について述べます。