2 自然災害

1. 宇宙および太陽系の終わりからの災害

前述のように、宇宙の形状がわかっていないため宇宙がいつどのような形で終焉を迎えるのかはわかっていませんが、宇宙における大方の星々は今後150億年ほどで燃え尽き宇宙は無秩序状態になると考えられています。これを一つの宇宙の終わりと考えますと、人類はいくら遅くともその時には絶滅することになります。

又、我が太陽系はそれよりも早く今から50億年ほどで太陽が燃え尽き膨張して地球を飲み込み太陽系もその惑星である地球もその時消滅します。

ところで、生命はその適応力により、原理的には永遠に存続できるという説があるようです。そうしますと、50億年後に太陽系が崩壊しても、人類にはそれから先さらにもう100億年存続できる可能性があります。

すなわち、太陽系の崩壊後にも、宇宙にはまだまだ寿命の残っている星々も存在していて物理定数も人類に好条件な領域があれば、人類はその領域の他の星へ移住するなり、惑星規模の宇宙船を多数建造し、いつも安定した宇宙空間にいて快適に暮らしている可能性が考えられます。

又は、50億年という途方もない時間の中で、進化を重ねた人類がどのような生命体になっているものか全く想像できませんが、今の我々から見ればまるで神のような業をなす途方もなく発達した人類の科学力は、他の星への移住や大規模な宇宙船というような手法とは全く別の今では想像もできないような解決策を採ることになるものと思われます。

これは、しかし、時空という難題を超克できるということが前提になります。

なぜならば、この難題が超克できなければ、太陽系から数十億光年の彼方にそのような好条件の領域があったとしても人類はそこに到達することができないからです。科学は確かに進歩していますが、我々はまだ宇宙を余すことなく解明する知識、完璧な物理法則、を持つに至っておりません。

従って、時空の超克の可否については、現在我々の持つ知識からは究極的解答を引き出すことはできません。

このように、宇宙論的生命論とでもいうような視点からは、人類は宇宙の終わりまで存続できるという可能性はあります。

しかし、宇宙や太陽系の終わりは、人間の持つ時間概念からはほとんど永遠の未来であること、またそれ自体はどのように科学が進歩しようとも人力ではどうしようもないとすれば、今現在我々人類がそれを心配することの必要も意味もありません。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『神からの自立』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。