弁護士 vs 素人。もちろん、言われるがまま…

<相談者>次美さん:妹。姉である長子さんと母の相続をめぐってトラブル中。

「最近、母が亡くなって、姉の長子と遺産分割でもめています。でも最近、姉は弁護士を入れてきました。その弁護士と私(妹)でやり取りしています」

                       

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相続の相談を受けているとこういうケースに出会います。典型的な「危ない」事例です。弁護士は「利益相反」になるため二者の双方の代理人にはなりません。片一方の代理人でしかないからです。

どういうことでしょうか。

民法(108条)にて「双方代理」行為は禁止されています。弁護士は法の専門家ですからこの双方代理を厳格に守ります。当然、姉妹双方の代理人になれません。

今回のケースで、姉はA弁護士に頼んでいるわけですから、妹である次美さんはA弁護士ではなく、ほかの専門家に依頼する必要があるわけです。

■気がつけば弁護士の言いなりになっていた

母の死後、遺産分割についての話し合いが決裂し、姉の長子さんはA弁護士を雇いました。妹の次美さんは弁護士の事務所に呼び出され、数ヵ月に一度通っていました。

事務所に行く度にA弁護士から「あの書類が足りません」「これを持ってきてください」と伝えられ、次美さんは言われるがまま都合の悪い証拠資料を提出させられていました。結果として法定相続分(今回のケースでは2分の1)より少ない遺産分割の証拠ができあがってしまったのです。

ついにはA弁護士から「次美さんは生前色々とお母さまからもらっていたので、遺産分割について半分を相続させるわけにはいきません。納得いかないのであれば、家事事件として調停に行きましょう」と言い放たれました。

まさに弁護士からすれば“カモがネギをしょって来る”といったところです。

次美さんは「だって、弁護士さんってすごい人でしょ? そんなすごい人が私に悪いようにするはずはなく、うまく姉の長子と調整してくれるもんだとばかり思っていた」と嘆いていました。

しかし現実には違います。