第2章 医師は認知症をどのように診断するのか?

◎ミニ・メンタルステート試験(MMSE)

MMSEとは、Mini Mental State Examination(ミニ・メンタルステート試験)の略で、米国のフォルスタイン夫妻が1975年に考案した世界で最も有名な知能検査だといわれています。

これは、アルツハイマー型認知症などの疑いがある被験者のために作られた簡便な検査方法で、被験者に対し口頭による質問形式(各質問に点数があり、30点満点で判定)で行われます。

5~15分程度ででき、見当識(時間、場所、人物特定など)、記憶(覚える・思い出す)、計算など11項目からなり30点満点で評価します。21点以下で認知症の可能性が高いとされますが、教育歴や気分も考慮します。

[図1]ミニ・メンタルステート試験