米俵届きて二百六十年 水よりも濃き血縁ありき
朝夕に明日葉食す島人の 生活(たつき)にいつしかなじみてゆけり
*明日葉 セリ科の植物。八丈島の人たちの日常食の一つ。
この島に後半生の生活あり 子を持ちたれば末裔多し
※本記事は、2019年9月刊行の書籍『歌集 秋津島逍遥』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 秋津島逍遥【第43回】
“忘れえぬ旅をまたひとつ三十一文字に封印す”
――日本の面白さに旅装を解く暇もない
最果ての無人駅から、南の島の潮の香りまで、まだ見ぬ土地に想いは募る。
尽きせぬ思いが豊かな旅情を誘う、味わい深き歌の数々を連載にてお届けします。
米俵届きて二百六十年 水よりも濃き血縁ありき
朝夕に明日葉食す島人の 生活(たつき)にいつしかなじみてゆけり
*明日葉 セリ科の植物。八丈島の人たちの日常食の一つ。
この島に後半生の生活あり 子を持ちたれば末裔多し