山よりきて畑にとび交ふ赤とんぼ 好みの杭にいまとまりたり

 

鶏頭の肉襞あかく立ちつくす 憎みし一人忘らえなくに

 

石蕗さける地の明るさよ花茎は 葉むらを分けて立ちあがりくる

※本記事は、2014年2月刊行の書籍『歌集 忘らえなくに』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。