現し身のほそるおもひに産みし卵 壊さるるまじ砂かけて埋む

*ほそる(細る) やせる。

 

前足も後ろの足も砂かけて うづめる仕草やさしかりけり

 

あやまたず卵をうづめて帰りゆく 砂かき分けし足跡残す

※本記事は、2016年7月刊行の書籍『歌集 旅のしらべ 四季を詠う』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。