新しい信号機と発光ダイオード 平成十七年四月二十日掲載

黄昏時(たそがれどき)、赤い光だけが地上に届き夕焼けが赤く見えます。止まれの信号を赤に決めたのは、一番遠くまで届く光の色だからと生徒に教えています。

それにしても最近、県庁や前橋警察署前をはじめ、やけに見やすい信号機が増えています。以前から色々なランプなどに使われていた、ブツブツに見える発光ダイオードの信号です。そんな折、所ジョージさんの番組で特集がありました。発光ダイオードとは、電気を流すと発光する半導体という約〇・二ミリ角の部品を透明な樹脂が包んでいるもので、特徴は省電力と長寿命だそうです。

従来の電球に比べ消費電力が五分の一位で、年一回電球交換が必要だった信号機が、発光ダイオードだと寿命は五万時間以上で十年以上切れないそうです。発光ダイオードの光には、紫外線が含まれないので虫が寄ってこなかったり、美術館などの展示物が色あせなくなるそうです。

また、発光ダイオードは光そのものに色がついていて、消灯しているのに点灯しているように見える危険がありません。半導体に使われる元素によって色が変わるそうですが、青色だけはなかなかできなかったようです。話題の青色発光ダイオードの発明で、赤緑青の「光の三原色」が全て揃い、三色全てを光らせれば白に、またテレビのようにあらゆる色が表現できるようになりました。

科学の面白さを実感できる発光ダイオードが、教科書から消えてしまったことに疑問を持たざるを得ません。

(注)その後、無事教科書に復活しました。

アジサイはなぜ青系が多いのか 平成十七年六月二十九日掲載

今、日本の真ん中の渋川市では市の花であるアジサイが見頃です。今年も小雨の降る夕方、小野池あじさい公園に寄ってみました。八千株ものアジサイを見て驚きました。

その中で、平沢川沿いに初めて見る不思議なアジサイを見つけました。随分大きくてまだ色づいていないのかと思ったら「白い貴婦人」と呼ばれるアナベルという品種でした。あじさい公園で唯一群生しているそうです。

普通のアジサイはガクを花びらのように派手に変身させて、昆虫達を誘うように目立とうとしています。テッセンや沈丁花などと同じように、花びらが退化しその代わりにガクが大きく発達したようです。極小の花は中央にこっそり咲いています。

私は授業で、リトマス紙の色の変化を「みなさんは、青いリンゴが熟して赤くなるのは賛成(酸性)だね」と教えます。アジサイの花の色はリトマス紙の色の変化とは反対に、酸性の土壌で青色に、中性かアルカリ性でピンクか赤になる傾向があるとされています。

その主な理由は、土中のアルミニウムが溶け出すと、元々赤い色素だったのが青く変わり、逆に中性やアルカリ性では、アルミニウムが溶け出しにくいので、本来の赤系のままになるということです。

日本は火山国で雨も多いため、土壌が弱酸性なので青系の紫陽花が多くなり、外国では逆にピンク系が多いそうです。ピンク系のアジサイが多い国では、アジサイのことを漢字で「紅陽花」と書いても良さそうですね。

外国産の脅威 平成十七年八月三十日掲載

夜のプロ野球ニュースを見たら、外国人ピッチャーが好投し、打のヒーローも外国人で最後まで日本人の活躍は全く映し出されることはありませんでした。一方、大相撲ではモンゴル出身(三十人以上いる)の朝青龍がまた優勝。殊勲賞にブルガリアの琴欧州、敢闘賞がグルジアの黒海でした。情けないことに日本人力士は善戦どころか休場ばかり。

そのうち騒動続きの貴乃花親方も、苦し紛れにアフリカの原住民をスカウトして、黒海に対抗して黒山とかのしこ名の力士を誕生させるかもしれません。スポーツ界で体力・運動能力に勝る外国人が増加の一途を辿っていることは寂しい限りですが、昆虫界にも得体の知れないヘラクレスオオカブトとかの外国産が、急激に日本中で売られ始めたことに危惧を感じます。

長い間、植物防疫法によって国内への持込みが禁止されていましたが、一九九九年に「害虫に該当しないカブトムシ・クワガタムシ」として一部の種を事実上輸入解禁してしまいました。心配なのは外国産のクワガタやカブトムシが野生化したときです。

考えられることは在来種の生息環境を奪い、雑種交配により「種」が消滅してしまう危険を生み、また外来種に付着して持ち込まれたダニなどの寄生虫、あるいは病原菌によって免疫力のない日本のクワガタやカブトムシが全滅してしまう危険性もあります。
手遅れになる前に、予防策を真剣に考える必要があると思います。

※本記事は、2018年7月刊行の書籍『日本で一番ユーモラスな理科の先生』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。