釣りをしながらのことであるから、最後を見届けることはできなかったが、一〇分や二〇分ではなかった。たかがアメフラシの交尾なれど、なかなかの圧巻(あっかん)であった。

近頃はテレビにニューハーフがやたらと登場する。世を忍んで日陰の身と言う奥ゆかしい言葉は死語に近い。

おかまの語源は、「月夜に釜を抜く」から来たという説がある。

この諺の本来の意味は、泥棒は闇夜に活動するものだが、「明るい月夜に飯炊き釜を取られること」、即ちひどく油断すること、不注意きわまりないことの例えである。

一方「明るい月の光に釜をささげて、水漏れする穴を見つける」情景から、「月夜」は女の生理日で、前がダメなら後ろの穴ということから、後ろの穴使いをオカマと言ったのである。

本屋で「おかま」の解説書を立ち読みした。「肛門性交では直腸の内壁を隔てて前立腺を刺激し絶頂に至る」そうで、現役のおかまのコメントも書いてあった。

「男役もしたわ、でもされる方が何倍もいい」。かくして、おかまに目覚めた者は二度と男に戻れないのである。

先頃この話をクラブの「お姉さん」にしたところ、
「朕茂チャンも、お尻試してみたら」
「ああ、一度やられてみてエ」

だがはてさて、こればっかりは、大きな声では言えないが、オイラは名うての
「痔主(ぢぬし)、である、痔主にオカマはつとまらぬ」

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『お色気釣随筆 色は匂えど釣りぬるを』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。