さからいて 返り血 浴びて 彼岸花
父よ 母よ 少年滂沱 雪明り
野に棲んで 四月 失意の 石枕
※本記事は、2014年10月刊行の書籍『句集 曼珠沙華』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。
句集 曼珠沙華【第16回】
「冬花火 亡び 行くもの 美しく」
儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。
みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。
86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。
さからいて 返り血 浴びて 彼岸花
父よ 母よ 少年滂沱 雪明り
野に棲んで 四月 失意の 石枕