一昨年、ジャカルタ市政府の幹部と意見交換をする機会がありました。私が、ジャカルタ市政府の政策の優先順位を聞いたところ、経済政策かと思いましたが、環境が最優先課題であると聞きました。環境部長は未来のことを考えると全く暗い気持ちになり、落ち込みますとのことでした。

地球規模からみれば、私たちは環境問題を全く解決していないのです。各国政府だけに任せていても間に合わないのです。世界のすべての企業が、経営計画を練り上げるときに、資源制約を前提にしなければならないのです。

企業は、地球資源が有限であることを前提に、自らの経営計画を立案する時代に入るのです。ただ売上規模を拡大するためだけに、来期の計画を立てるということではいけないのです。

一つの企業、一人の個人の小さな活動が、地球環境につながっていることは明らかです。地球の姿を変えるためには、小さな活動を変えることでしか地球を変えられないのです。そのためには、地球資源をこれ以上使わないような活動に切り替えていかなければなりません。

CO2排出量の約束を守れない日本ではいけないのです。日本は部分最適にこだわり、地球規模の全体最適を後回しにしています。全体最適を共通認識として活動を変えていかなければなりません。