3章 世界のパラダイム

ビフォアコロナ アフターコロナ

3 競争から調和へ

私たちは競争を生き抜くことが人生だと教えられてきました。受験競争に勝ち抜き、出世競争に勝ち抜く。脱落したら人生、そこでおしまい。そんな強迫観念にも似た人生を送ってきました。ところが、さまざまな競争に勝ち抜き生き残ったと思ったら社会の仕組みが一変し、すっかり人生が暗転してしまったという経験をした方は、実にたくさんいます。

いまでも「有名な大企業に入れば一生安泰」と思い込んでいる親は多く、子どもは親のいうことを信じて、今日も学習塾に通っています。すでにそうしたモデルがはるか昔に崩れているのに、日本人は頭を切り替えることができないのです。

また、企業は際限のない競争に明け暮れ、経営者も社員も疲労困憊という状態です。「批評されたり評価されたり点数をつけられたり合格不合格に分けられたり、そういうこととは一切無縁の場で生きていたい(木内みどり)」(出典:「折々のことば:1830」 鷲田清一2020年5月29日朝日新聞)という声が響いてきます。

私は、長年企業経営者や社員の皆さんの教育を手がけてきました。