さらに近年、コトラーはマーケティング4.0といった概念を提唱しています。医療マーケティング4.0はこの病院で治療を受ければこのような未来像を描くことができるとか、自己実現(self-actualization)を果たすことができるとかいったものです。

病院において医療者を集める際にも、いかに良い医療技術、医療機器や知識を保有しているかをアピールするマーケティング1.0、医療者主導的、自律的な労働が可能であるマーケティング2.0、そしていかに自院が学会、地域、社会あるいは世界に貢献しているかを主張するマーケティング3.0があります。

さらにこれからはこの病院で働くとこんな夢が実現できるといった自己実現のマーケティング4.0の志向によって職員を集める手法が求められます(図2)。

[図2]医療マーケティング4.0
※本記事は、2017年12月刊行の書籍『MBA的医療経営』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。