こうしたなかで、6月になったときに職場にお願いして、「職場復帰のための訓練」と称して週に1回から2回通勤させてもらうことにしました。これは「通勤」といっても通常の勤務ではなく、病気で欠勤しているものが「たまたま職場に顔を出した」というような扱いにして、私の「職場訓練」をさせていただいたことになります。

最初は、週に1回。しかも午前中のみの勤務で始めました。勤務といっても正式な業務があるわけではなく、今までの業務内容の整理と現在の業務でどんなことが進んでいるかを理解することを主に作業していました。

電車に乗って通勤することや机の上で何時間も作業することなど、入院してから約1年間まったくしてこなかっただけに、どうなるだろうと不安でしたが職場の人のサポートもあって、無事に職場復帰へ向けた訓練ができました。

この「訓練」が功を奏し、7月1日に正式に職場復帰することができました。昨年の7月末に白血病を発病し、その後に抗ガン剤治療や造血幹細胞移植を経て、今年の1月末に退院。そして約半年の自宅療養を順調に終えて、ようやくこの日から職場復帰です。

ちょうど前日は「夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)」の日で、1年の半分が過ぎる日に茅の輪をくぐってお祓いをすると厄難を逃れることができるという日でした。

そこで、家の近くの北野天満宮に行って茅の輪くぐりをして来ました。そのときに次の言葉を唱えます。

「水無月の夏越の祓いする人は千歳の命のぶると言うなり。蘇民将来、蘇民将来」

入院のときに主治医の先生は、職場復帰までには1年半から3年はかかるとおっしゃっていました。たぶん、長めにおっしゃったと思いますが、私は抗ガン剤が良く効いたことや造血幹細胞移植のドナーが親族から見つかったことなどから、最速の1年弱という短さで復帰することができました。

これも、多くの方からの応援メッセージや楽しい話題を提供してくれたおかげだと思っています。本当にありがとうございました。

職場で約1年ぶりの出勤簿に押印しました。この何でもない瞬間がとても嬉しかったです。

※本記事は、2020年5月刊行の書籍『ボクは、笑顔でできている ~多くの人に支えられて、白血病と闘うことができました~』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。