第2章 障害のある子どもの理解

保育・教育現場での発達障害

小・中学校の通常学級で特別な支援を必要としている子どもの多くは発達障害の行動特徴をもっています。小・中・高校の先生方の発達障害に関する研修も全国的にほぼ100%おこなわれるようになりました。

また、大学で教員免許状を取得する場合には、特別支援教育に関する科目履修は必修となってきました。10年ごとに行われている教員免許状更新講習でも、必ず特別支援教育に関する内容は組み込まれるようになりました。

さらに、保育園等でも発達障害の子どもに対する理解は進んできています。平成29(2017)年度からは、保育士の主任級を対象としたキャリアアップ研修内容が新たに創設されましたが、待遇改善とかかわる研修領域として「障害児保育」の科目が15時間加えられています。今後は研修会や研究会をとおして具体的な子どもや親への支援についての研修が精力的に進められていくと思います。

⑴ 学習障害

(LD)学習障害(LD:Learning Disorder)は、読み書き算数のいずれかに限局された障害です。これは学習を進めるうえで必要とされる3つの基本的な能力の障害です。