この考え方をとれば、健常者との境界に位置する境界線上の軽症者が最も人数が多いということは当然である。」(森 則夫・杉山登志郎・岩田泰秀 2014 『臨床家のためのDSM-5 虎の巻』日本評論社 39-40ページ)

そしてDSM‐5において、そのカテゴリーは「神経発達症群/神経発達障害群」と「症」と「障害」が併記になっており、病気なのか障害なのか、いまなお検討、研究の途上にあることを伺わせます。

ちなみにタイプとして(障害で表記させていただきますが)、知的能力障害、コミュニケーション障害、自閉症スペクトラム障害、注意欠如・多動性障害、限局性学習障害、運動障害、チック障害等になっています。

本書で関係してくるのはこのふたつです。そのほかの障害は、大体大人になる前にわかるからです。

自閉症スペクトラム障害(ASD Autism Spectrum Disorder)

注意欠如・多動性障害(ADHD Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder)

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『“発達障害かもしれない人”とともに働くこと』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。