そのような自覚されない炎症の存在を示すのが白血球数の増加ではないかと化石医師は考えています。

「目の前に崖がある時に一歩前へ進み出る人はいない。落ちることがわかっているからです。言い換えれば目の前の危険が見えている場合人間は前へ進まない」。

病気の予防も同じです。後少し血圧が上がれば血管が切れる。あるいは後少し血管が詰まれば心筋梗塞になり生命が無くなる。そのように結果がはっきり見えている場合、人は何とか血圧を下げよう、心臓の血管を広げようと努力するものです。でも実際にはそのような危険がなかなか見えない。

しかし「プロは水先案内人と同じです。目の前が見えているから進むべき進路を素人の方に助言をできる。それがプロなのです。いまだに喫煙をやめられない方は目の前の崖が見えていないことと一緒です。プロではない」。

職員を前に化石医師が行った話の一節です。

喫煙の害が認知されるようになり、喫煙人口も減少し喫煙を禁止する場所も増えました。化石医師の病院は13年前に新築移転した時から館内禁煙(その後敷地内禁煙)を行って来ました。しかし残念ながらスタッフの禁煙がなかなか出来ません。

特に若い医師、看護師に多い。何故止められないのか。一言で言えば前述のように結果が見えていないからなのです。言い換えればプロではない。前述の職員への話はそんな彼らに対する呼びかけなのです。

化石医師は20年前に禁煙しました。痰が出なくなり物の味、匂いを以前に比べ敏感に感じるようになりました。でも最近肺機能の低下を何となく感じます。年齢のためと思いますが、もしかしたら過去の喫煙の結果かも知れません。

でも今、後悔しても元には戻らないのです。知らない間に身体が損なわれて行く。禁煙出来ない方、白血球増えていませんか。