若竹の葉末をゆすり吹く風の
涼しき夏のまためぐりくる
立ちまじる竹の林に若竹の
青くつやめく幹まぎれなし
若竹の節ぶしの間の内側は
筒のやうにてきよらかなり
※本記事は、2016年7月刊行の書籍『歌集 旅のしらべ 四季を詠う』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 旅のしらべ 四季を詠う【第23回】
季節に誘われ土地を巡る尊きいのちを三十一字に込める
最北の地で懸命に生きるウトウ、渚を目指していっせいに駆ける子亀……曇りなき目で見つめたいのちの輝きを綴る短歌集を連載にてお届けします。
若竹の葉末をゆすり吹く風の
涼しき夏のまためぐりくる
立ちまじる竹の林に若竹の
青くつやめく幹まぎれなし
若竹の節ぶしの間の内側は
筒のやうにてきよらかなり