ちなみに、関東と関西で「坊主刈り」の長さを表す言い方に違いがあるそうです。「関東」では、五厘刈り(1.5ミリメートル)、一分刈り(3ミリメートル)、三分刈り(6ミリメートル)というように長くなるのですが、「関西」ではバリカンにつけるスペーサーの枚数で数えて、一枚刈り(2ミリメートル)、二枚刈り(5ミリメートル)、三枚刈り(8ミリメートル)というように長くなるという話です。

したがって、私は正確に言うと「一枚刈り」でしてもらいました。

坊主になった私は1ヵ月の「僧侶の修行体験」か、または「新人のお坊さん」というような格好ですが、自分でも意外と頭の形が良いなと思いました。でも、外出するときのために帽子も一応用意しておきました。

ただ、この時期は病室内も温かく、帽子をかぶっていると頭が蒸れるので、自分の病室内では帽子をかぶらないで丸坊主を楽しんでいました。9月末になり、第二段階治療の第3週に入りました。

その前日には、血液検査と尿検査が行われました。その結果は、「白血球の値が驚異的な回復」で、正常値に戻ったことで外出禁止令も解かれました。ほかの血球も値は上昇しており、「いったん破壊された造血細胞から、白血病細胞を抑制しつつ新しい血球をつくっているので、薬がよく効いている証拠です」と担当医もおっしゃってくれました。