「幕末」

今回の新型コロナを、日本人にとって「黒船」と見る人がずいぶんいます。働き方が変わるという点において私もそう思います。

黒船が浦賀に来航したのは1853年です。欧米列強の黒船に屈し、私たちは1854年鎖国政策を転換せざるを得ませんでした。1867年11月9日大政奉還(従来の古い慣習を改め政権を朝廷に返す)により江戸幕府が終焉しました。翌年1868年10月に明治新時代を迎えたのです。

265年間にわたり続いた徳川時代が、わずか1年間で、パラダイムを転換したことになります。

優柔不断な日本人ですが、いよいよとなったときの変わり身の早さは見事です。後述しますが、今回の新型コロナで、オンライン革命がもたらされます。

オンラインは技術用語で、専門分野の話のように見えます。しかし、オンラインによって働き方が大きく変わることで、社会のあらゆる方面に影響を与えます。

政治制度、法律制度、産業構造、都市と地方のあり方、企業のあり方、報酬体系、労働規則の変化、会社の上下関係、家族関係、オフィス、住居など不動産、文化娯楽のあり方、教育のあり方等々、社会の隅々にまで影響を与えます。

明治以来続いてきた社会のあり方が転換するに違いありません。2020年は新しいパラダイムの入り口に入ったという意味で1867年に相当するのではないでしょうか。すなわち、「江戸時代の最後の年」になるのではないでしょうか。

江戸時代から明治時代に移行したことで、日本人のライフスタイルが一気に変わったように、私たちは、新型コロナという「黒船」でワークスタイルを、見事に転換していくのではないでしょうか。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『ワークスタイル・ルネッサンスがはじまる』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。