音たかく夜空にあがる大花火
仰ぐ群衆のどよめきおこる
雨の朝 斑入りの筍竹林の
土を突き上げ出でて伸びゆく
竹の子は皮を被きて伸びゆけり
黒き斑紋あざやかなり
※本記事は、2016年7月刊行の書籍『歌集 旅のしらべ 四季を詠う』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。
歌集 旅のしらべ 四季を詠う【第21回】
季節に誘われ土地を巡る尊きいのちを三十一字に込める
最北の地で懸命に生きるウトウ、渚を目指していっせいに駆ける子亀……曇りなき目で見つめたいのちの輝きを綴る短歌集を連載にてお届けします。
音たかく夜空にあがる大花火
仰ぐ群衆のどよめきおこる
雨の朝 斑入りの筍竹林の
土を突き上げ出でて伸びゆく
竹の子は皮を被きて伸びゆけり
黒き斑紋あざやかなり