その八 出会い・気づき

⑪ 世話焼き行動

高校二年の頃、「医学部へ行きたい」と言うので、「母さんたち公務員のしがない給料ではとても医学部へは行かせてやれない。医学部だけは希望しないで」とダメを出していました。

せめて関連する薬学部の推薦を受けたいと言い、次男は自分で学校へお願いしていました。

この時、私は「医学部へ行きたい」という次男の希望を、何とか叶えられないものかと、ある医科大学のことが頭に浮かびました。調べてみると、必要とする「学力偏差値」はギリギリあります。後は推薦と小論文です。その上、嬉しいことに「奨学金制度」がありました。

息子に話すと、「東京に住んでいて医科大学はたくさんあるのに、何で九州くんだりまで行かなくちゃなんないのか」というのでした。

そこで、その情報を正確に知りたいと思いました。幸いに、その医科大学の役員のある方を、仕事上偶々存じておりましたので、私は思いきって電話をかけたのです。俗に言う「母は強し」の姿だったのでしょうかね。

その方の話では、「この大学は勉強ができる子よりもユニークな子がほしい。これからの世の中における医師は人間性が大事ですから、何も力にはなれませんが」と言われるのです。

そう言って、「過去問と学校案内のビデオテープ」を送ってくださったのです。