要は、お金で買っていることを感じさせないようにするのだ。私はセックスも男性器も大好きで、好き好んでこの仕事をしている。そう言うと客達は皆安心して私のサービスを受けられるのだ。

風俗で働き始めて三ヶ月で、私はアルバイト先のカラオケ店を辞めた。ヘルスやソープに比べれば劣るが、週に二度の出勤で一ヶ月分のバイト代を優に上回る金額を稼げるようになった。

店長の近藤さんには、旦那の母親のお店を手伝うことになったと言うと、笑顔で送り出してくれた。アルバイトを辞めることを知った旦那は真っ先に経済面の心配をした。

その分自分が仕事を頑張るなんて気の利いた言葉は彼からは出てこない。私が子供を欲しがっていることも、アルバイトを辞めることとは結び付かないようだ。

「何かまたパートはするし、節約もするから」

その言葉に彼も納得した。納得しなかったのは自営業を営む姑だった。離婚するまでは仕事の傍ら、家事、育児を全てこなしたと驕りのある彼女は、子供のいない専業主婦の存在を酷く蔑んでいた。

※本記事は、2020年9月刊行の書籍『不倫の何がいけないの?』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。