第3章 いかにして人を資産化するか

会議の時間がカギを握る

次に会議の時間を見ていきましょう。NTTデータ経営研究所の調査によれば、日本の企業が会議に費やす時間は全体業務の15.1%となっています。年間総労働時間を1740時間で考えた場合、262時間となります。

会議を種類別に分ければ図1右のようになります。進捗、課題、対策、決定に関する会議が最も多く、年間104時間が費やされています。次に方針伝達・上意下達の会議が92時間と続きます。

[図1]業務全体における会議の割合と、会議の種類別・年間時間数

年間262時間を月に換算しますと約22時間となります。つまり毎日1時間が会議に充てられていることになります。進捗、課題、対策、決定、方針伝達・上意下達などは企業の活動にとって重要なものばかりです。

しかし、次の図2「会議等の問題・課題」のグラフを見ていただくとわかるのですが、「無駄な会議等が多い」と感じる割合が全体の45%と、ほぼ半数が会議効率が悪いと受け止めています。

[図2]会議等の問題・課題

おそらくコミュニケーション力、感情制御力、論理的な思考力、知識力などの不足が原因で会議をうまく運営できない企業が多いのかもしれません。