なお、より具体的な実験は、「本書で書いてあることと全く反対のことを行って、長期的に幸せになれるか否かを試してみること」である。答えは、自(おの)ずから明白である。

(2)心の法則の体系図

ここで紹介する心の法則は、「表面的な感情としての心」ではなく、すべて「深い理性としての心」に関連するものである。そして、良くも悪くも、心がその人の人生のすべてを支配し、造り出している。それゆえ、人生において心の姿勢が最も重要なものであり、この正しい心の姿勢の内容を示すものが、ここでの心の法則であるといえる。

これらは、幸せな人生を送るために、最も基本的なものばかりであるが、この中でも、すべての法則を包含する最重要な根本法則として、前述の「人生の緯糸(よこいと)としての法則」で説明したように、「因果律」がある。実は、「心の法則は、この因果律を正しく理解し、実践するだけで十分である」といえるくらい重要なものである。

言い換えれば、人生を「因果律の心境で生きる」ことが最も大切である。他の法則は、これを各領域に細分化したに過ぎないものといえる。そして、それぞれの基本法則の下にさらに、細分化された法則があるという関係にある。それゆえ、心の法則の体系図は、図表2のようなピラミッド型になる。

[図表2] 心の法則の体系図
※本記事は、2020年9月刊行の書籍『幸せになれる「心の法則」』(幻冬舎メディアコンサルティング)より一部を抜粋し、再編集したものです。