その危険な暴走車はたまには交通ルールを守って走るのですが、総体的に見るとやはり交通ルールを守らない危険な暴走車なんですね。ところで、中村さん、原子の集まりを何と言いますか?

中村:分子です。

溝口:そうですね。体内にある物質は原子の集まりである分子でできています。ここで東京都内の道路をモデルにして説明しましょう。

真ん中に首都高速道路があり、その外に環状6号線、その外に環状7号線、その外に環状8号線があって、全体の中心に皇居があるとイメージしてください。仮に、皇居を原子核とし、首都高速や環状線を電子という車が走っているとしましょう。

ただし、これらの道路には各2台ずつしか車(電子)は走ってはいけません。これが車社会(電子配置)の交通ルールです。酸素原子は車(電子)が8台走っているのですが、少しだけ他とは違う形で配置されていて、外側の環状線(環状8号線)には1台しか走っていないという特徴があります。

酸素は車(電子)が大好きで、すぐに車(電子)を欲しがります。環状線の外側に1台しか走っていない車(電子)を増やそうとする。というか、車(電子)をもう1台増やします。ルールを無視して、盗んででも他の車(電子)を増やそうとします。これが俗に言う酸化(交通事故)で、これを活性酸素(危険な暴走車)と呼びます。

本来は決められたルール、決められた車の台数で、道路を正しく走ることが義務付けられているのですが、そうしないのが酸素原子であり、その後の活性酸素なのです。酸化という交通事故ばかりを招きます。医者でなくても、酸化することがどれだけ健康を害するかということぐらいはみなさんもご承知のことと思います。