ゆらゆらと凌霄花 もゆるなり
 憎き一人の忘らえなくに

*凌霄花 ノウゼンカズラ科の蔓性落葉高木。六月ごろ、黄赤色の大型の花を下むきに開く。

 

地にひくき大葉子に人目とどかねば
 踏まれふまれて花穂もち上ぐ。

*大葉子 オオバコ科。道ばたなどに咲く、高さ二十センチメートルほどの花穂をあげる。

 

青嵐ひと日やまざるくぬぎ林
 裏葉しらみて湧きたちにけり

*くぬぎ 落葉高木。葉の裏に灰白色の毛が密生する。

※本記事は、2016年7月刊行の書籍『歌集 旅のしらべ 四季を詠う』(幻冬舎ルネッサンス新社)より一部を抜粋し、再編集したものです。