句集 曼珠沙華【第10回】
「冬花火 亡び 行くもの 美しく」 儚く妖しくきらめく生と死、その刹那を自由律で詠う。
みずみずしさと退廃をあわせ持つ、自由律で生み出される188句。 86歳の著者が人生の集大成として編んだ渾身の俳句集を連載でお届けします。
致死量と なる幻聴や 冬 放浪
夕日の呪文 ひと魂 ひとつ 草に憑き
さらさら 蛙 さらさら 回向発願心